各地に伝承される闘牛のほとんどが、格闘時間を無制限とし、全力で闘わせ、勝敗を決する。勝負は逃げた方が敗けとなる。
例外は新潟県(小千谷市、山古志村)の「牛の角突き」で、勝負を決することなく引き分けとする。
逃げると敗け、という単純なルールではあるが、余力を残しながらも戦意を失って自ら逃げる場合もあれば、相手牛の鋭い攻めをかわし切れず、竹矢来(柵)に激しく追い込まれ、劇的に勝負が決着することも多々ある。
闘牛の技については、下図に掲げたとおり、宇和島では基本技を10種に分類しているが、例えば隠岐の「牛突き」では技を8種とし、宇和島でいうところの「ヒラ」と「横掛け」を「アゲ」と称ぶ。このように地方によって多少の異同がある。
土俵の中で力一杯押し合う基本手
真向うから相手の頭を突き攻める
取組中相手のすきを見て横から首、前足の付根を攻める
大きく横に回り相手の脇横腹を突く
土俵際で一気に相手を柵に押し込む
相手の突きを待ってそれをはずして首を傾けて逆に攻める
首を相手の頭にもたせ相手の攻め手を防ぐ
小さく角を上下して相手の頭の真向を攻める
頭、のど下から連続的に相手の首前を浮かせて突く
角でキリモミ状に相手の頭を掘る様に突く